- 起業も運用も「センス」ではなく再現できる型で決まる
- TTP=徹底的にパクる。伸びている先を分析し、原理ごと真似る
- 事前に決めたKPIへ動かせば、成否にかかわらず軸がぶれない
- 型は守破離。真似から始め、やがて自分の型へ育てる
- 500人超のSNS運用者を統括し、10の事業に携わった経験から見極めを解説
- フォロワーではなく事業の成果指標(獲得数・LTVなど)で握る
なぜ「型」なのか。センス神話を捨てる
私はかつて、起業はセンスの問題で、失敗したら立ち直れないと思い込んでいました。だから怖くて何年も動けませんでした。でも実際にやってみて分かったのは、成果を出す事業もSNS運用も、才能ではなく再現できる型で決まるということです。センスがある人が勝つのではなく、正しい型を持つ人が勝ちます。
この確信が、私たちの運用メソッドの土台にあります。感覚で「なんとなく良さそう」な投稿を続けるのではなく、伸びている理由を分析し、成果へ向かうKPI(目標の達成度をはかる指標)に沿って動かす。型があるからこそ、担当者のセンスに依存せず、業種が変わっても成果を出せます。ここでは、その核となる「TTP」と「KPI」という二つの型をお伝えします。
TTP=徹底的にパクる、の正しいやり方
TTPとは「徹底的にパクる」の略です。乱暴に聞こえるかもしれませんが、これは最速で成果に近づく王道です。ゼロから自分の頭だけで考えると、時間も労力も膨大にかかります。それよりも、すでに伸びているものを見つけ、なぜ伸びているのかを分析し、その原理ごと真似るほうが、はるかに速く確実です。
ただし、表面をコピーするだけではうまくいきません。大事なのは、見た目ではなく伸びている構造を分析することです。なぜこの冒頭で人が止まるのか、なぜ保存されるのか、どんな順番で心が動くのか。その原理を掴んで自社に翻訳すれば、丸パクリではなく、再現性のある応用になります。良い運用者は、この分析とTTPの精度が違います。
KPIを事前に決めて、そこへ動かす
もう一つの型が、KPIです。運用を始める前に、何をもって成功とするかを決めておきます。フォロワー数のような表面的な数字ではなく、来店・予約・獲得・売上といった事業のゴールから逆算した指標を置きます。そして、日々の運用はすべて、そのKPIへ向かって動かします。
KPIを事前に決める最大の利点は、迷わなくなることです。うまくいったときも、いかなかったときも、「軸となる分析・TTP先」と「向かうべきKPI」があるので、次に何をすべきかが明確です。感覚で一喜一憂して方針がぶれる——これが伸びない運用の典型ですが、KPIという羅針盤があれば、その罠に落ちません。分析とTTPで打ち手を決め、KPIで方向を保つ。これが私たちの原則です。
実証:伸ばせた事業と、伸ばせなかった事業の差
私はこれまで10の事業に携わってきました。振り返ると、伸ばせた事業は、伸びているものを分析して真似た(TTPした)ものでした。逆に、伸ばせなかった事業は、最初から自分の頭だけで考え、時間と労力をいたずらに消費していたものでした。この差は、才能ではなく、型を使ったかどうかの差です。
ここで効いてくるのが、やることを絞るという発想です。私が最も影響を受けた本の一つが『エッセンシャル思考』で、そこで得た「Noと言う力」は事業でも決定的でした。あれもこれもと手を広げず、伸びる型に集中する。TTPで打ち手を絞り、KPIで一点に力を注ぐ。この引き算ができる運用が、結局いちばん伸びます。
守破離:真似から始めて、自分の型へ
過去の自分に一つだけ助言できるなら、私は迷わず「TTPと守破離が本当に大事だ」と言います。守破離とは、まず型を徹底的に守って真似し(守)、慣れたら少しずつ応用を加え(破)、最後に自分だけの型を確立する(離)という順番です。多くの人は、この最初の「守」を飛ばして、いきなり自己流に走って失敗します。
SNS運用も同じです。まずは伸びている型を忠実にTTPする。そこで再現性を体で覚えてから、自社らしさを乗せていく。この順番を守るだけで、成功確率は大きく変わります。ナカノヒトが安定して成果を出せるのは、担当者の思いつきではなく、この「TTP×KPI」と守破離という型を、全員が共有しているからです。型のある運用を試したい方は、ぜひ一度ご相談ください。